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インディーゲームの小棚:Shelf#08『ナイトガイスト』

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連載10回を迎える間もなく、3週連続で休載してしまった筆者がお送りする「インディーゲームの小棚」第8回は、デッキ構築型のカードゲーム『ナイトガイスト』を紹介する。不定期連載にしてもいいような気もするけど、それやっちゃうと絶対更新しなくなるという罠。

※本連載「インディーゲームの小棚」は、4Gamerで連載されている「インディーズゲームの小部屋」のタイトルとコンセプトを真似たものですが、「インディーズゲームの小部屋」との関連は(私が一方的にファンであるというだけで)一切ございません。

4Gamer - インディーズゲームの小部屋
http://www.4gamer.net/words/001/W00176/

開発は丈・ふらっ子氏。第三回ウディフェス*1に出展している。

*1 WOLF RPGエディター製のゲームが集まるオンラインイベント。近しいイベントとしてWOLF RPGエディターコンテスト(通称、ウディコン)が挙げられるが、ゲーム内容を競うウディコンとは異なり、投票や順位発表といったものはない。よりお祭りという感覚の強いイベントと言ってよいだろう

ゲームはデッキ構築型と呼ばれるカードゲームの形を採っている。デッキ構築型と言えばボードゲーム『ドミニオン』が代表格だが、『ナイトガイスト』のゲームプレイも実際のボードゲームをビデオゲームとして落とし込んだような印象だ。『ドミニオン』をプレイしたことのある人なら理解もたやすいだろう。

操作はすべてマウスで行う。マウス左ボタンで決定、マウス右ボタンでキャンセル、またはメニューを開くことができる。1ゲームかかる時間は15分~20分程度。

本作は人間と魔物の軍団の激突を描いており、プレイヤーは人間側にあたる。ゲームはターンベースで進行し、毎ターン自軍の戦力を整えながら魔物軍の侵攻を凌ぎ、最終ターン(基本は20ターン)まで攻撃に耐え切れば勝利だ。ターン開始時にダイスによって決定する魔物戦力(敵軍の戦力)に対し、自陣に兵員を展開してそれを迎え撃つというのが基本的なターンの流れ。
終盤は魔物戦力決定用のダイスが6個となり、かなりの戦力を成す
自軍戦力はターン開始時に配られる5枚のカードの総戦力で決定するが、そのままでは魔物戦力に太刀打ちできないことも多いので、以下の3つのアクションをすることで自軍戦力を拡張していく。
  1. 「サプライエリア」からの兵員展開(供給)
  2. 自陣に展開された兵員による能力行使
  3. 「士気」を使用しての兵員補充
「サプライエリア」はこれから自軍に加えることのできる兵員たちが並んでいる。ここから毎ターン1枚だけ入手して、自陣に展開することができるのだ。自陣に展開した兵員の戦力は総戦力に加算されるため、毎ターン4枚のカード(初手の3枚とサプライエリアから入手できる1枚)まではノーコストで兵員を展開可能ということになる。
カードの左側に書かれた剣のアイコンのマークの下の数字が、そのカードの戦力
《騎士》の場合は戦力3だ
能力行使によって戦力を拡充することもできる。能力にはカードの入手上限を増やすもの、カードを引けるもの、「士気」を上昇させるものなどがある。ただし、能力行使できるのは自陣に展開された兵員の能力だけとなっている。とはいえ、デメリットのあるものはあまりないので、気軽に使っていけるのが魅力だ。
一部能力のないカードもある
《流浪の剣豪》は能力がない代わりに戦力がバカ高い
能力には特定の条件でのみ発動できるものも存在する
《預言者》はゲーム後半向き
さらにそれでも戦力が足りなければ、「士気」を1消費することで山札からカードを1枚引いて、自陣に展開してもよい(式の初期値は10)。士気は重要なリソースで、0になるとその時点で敗北となる。さらに自軍戦力が魔物戦力を下回った状態で戦闘した場合は、戦力差分だけ士気を失ってしまうので、自軍戦力が十分ならば士気を消費してカードを引く必要性は(ほぼ)ない。

ターンが終了すると自陣のカードはすべて捨て札へと移されて、次のターンになる。また、デッキ構築型ゲームの例に漏れず、山札を引ききった瞬間に捨て札をシャッフルして、これを新たな山札とする。このため、「サプライカード」からの兵員補充はのちのちのゲーム展開にも影響を及ぼす。ほかのカードとの相乗効果(いわゆるコンボ)などを考えて選択していこう。

『ナイトガイスト』では山札が空になったときに、山札に《難民》というカードが1枚紛れ込むようになっている。このカードはまったく役に立たない邪魔なカードとなっており、これがプレイヤーの進行予定を狂わすちょっとしたスパイスになっている。
《難民》は戦力0で、能力もないという完全なる無駄カード
と長くなったが、ここまでがおおよその本作の流れである。

1人プレイ専用ということでやや『ソリティア』っぽさがあるのは否めないが、ゲーム後半に顕著な自陣にカードがたくさん並んでいくコンボ感、インフレ感、コンボや今後のゲーム展開を考えた「サプライエリア」からの兵員補充、ライフである士気を使ってのカードドローなど、カードゲームらしい楽しさをたっぷりと味わえる。

初級、中級、上級のほかに、さらなる高難度である混沌も用意されており(ランダム要素が強いがクリアできないほどではなく、安定してクリアできる調整ではある)、この手のゲームに馴染みがない人から慣れ親しんだ人まで気軽にプレイできる。『ナイトガイスト』は第三回ウディフェスのページから無料でダウンロード可能だ。
どこまで詰めた内容かは不明ながら、スコアアタックもできる
第三回ウディフェス(2013年)応募作品 - ウディフェス
http://hinezumi.velvet.jp/wodifes/contents/pastworks/2013/pastworks_2013.php
※『ナイトガイスト』は59にエントリーされている

ニコニコ超会議2がらみのニュース

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2013年4月27日、同28日に幕張メッセで開催されるニコニコ超会議2に関していくつか。

ニコニコ超会議2公式サイト
http://www.chokaigi.jp/

『TorqueL』がニコニコ自作ゲームフェスでなんらかの賞を受賞

FullPowerSidAttack.com のなんも氏が手がけた『TorqueL(トルクル)』が、ニコニコ自作ゲームフェスでなんらかの賞を受賞したと、なんも氏がブログで明かしている。どの賞を受賞したのかは伏せられているそうで本人もわからないそうだ。
『TorqueL』は、同氏の過去作『BREAKS』や『ARP-BOX』とは毛色の異なる2Dアクションゲーム。

ゲームの目的は極めて単純。プレイヤーキャラクターをステージ上にあるゴールへと導けばよい。プレイヤーキャラクターは左スティックで転がることができるが*1、自力でジャンプできないというのが大きな特徴で、ジャンプの代わりに「あるもの」を使ってステージを進んでいく。「あるもの」というのはプレイヤーキャラクターを囲っている枠のことだ。この枠は4色にわかれており、それぞれの色に対応したボタン(赤ならBボタン、青ならXボタン)を押すことで枠が棒状に伸び、それを使って活路を切り開いていくというゲームになっている。

*1 Xbox 360 コントローラーに対応している。キーボードでの操作も可能。

ゲームプレイは、棒を伸ばしてすぐに縮めて(ボタンを放すとすぐに棒は収縮する)ジャンプしたり、棒をひっかけて高所に登ったりといったアクションがベースとなっており、一見とてもシンプルなのだが、アナログな操作感覚が奇妙な味わいとプレイの幅を作り出している。ちなみにステージは全部で10あるのだが、私はステージ7あたりで挫折している。

【追記あり】ニコニコ自作ゲームフェスの何かの賞を受賞したらしい件 - 戸袋に手を引き込まれないように
http://nanmo.hateblo.jp/entry/2013/04/19/222050
[Release] TorqueL prototype 2013.03 - FullPowerSideAttack.com
http://fullpowersideattack.com/post/46644047292/release-torquel-prototype-2013-03

そのほかの受賞作について

ほかのゲームはプレイしていないのでタイトルだけの紹介になるが、以下の作品もなんらかの賞を受賞していると、開発者が明かしている。

『感染性ナイトメア』

※Twitterで知って雰囲気が好みだったのでプレイを予定していたのだが、なぜかセーブができなかったのでプレイを断念している。

『くのいちと小判』
『迷宮航路グラナドア』
※第三回ウディフェス出展で気になっていたタイトル。プレイ済みなのだが、個人的に合わず1プレイのみで終えてしまった。本作はテキストオンリー(画と音楽なし)のRPG。キャラメイクに、ダイスで諸々の判定を行ったりとTRPGライクな手触りで、ネットワーク機能も使っている。

『BoneStage(ボーナステージ)』
『Treasures of the dragon』
なんと!受賞を伝えるメールではありませんか!!!
なんとあのTreasures of the dragonが受賞ですよ!!
http://blog.ap.teacup.com/sakuseioi/139.html

なお、敢闘賞受賞の作品者には「敢闘賞受賞の旨」の連絡が来ている模様。以下にタイトルを列挙しておく。なお、出典はニコニコ大百科(仮)の「ニコニコ自作ゲームフェスについて語るスレ」とTwitter。

  • 『使い捨て勇者』
  • 『ギャンブルクエスト』
  • 『ゴーレムのハーレムでメルヘンなADV』
  • 『コトノハタウン』
  • 『ジャイアントバスター』
  • 『女子中学生の衣服をバラバラにするゲーム』
  • 『しりとりパズル ルリルのことば』
  • 『ステップステップ2』
  • 『スナグマンズ・バトルホイール』
  • 『世界終焉神話 MYTHOS 第一部 前篇』
  • 『どんぱっぱ』
  • 『爆裂サンタ†スーパーマリィ』
  • 『はじめての宿屋さん』
  • 『ボツネタ通りのキミとボク』
  • 『蟲喰いノ哭』
  • 『ワタシノホネ再構築』
  • 『42 : ななし』
  • 『Duple Story』
  • 『IOAL』
  • 『MuNiCa~Cry of Pluto』

敢闘賞は当初予定になかったが、盛況ぶりを見て急遽追加したものらしいという話も聞こえてきている(ただし、真偽は不明)。分断されている部分も多い、さまざまなゲーム開発クラスタが一同に介した意味は大きいと個人的に感じている。

ニコニコ自作ゲームフェスの授賞作発表及び、受賞式は2013年4月28日の11:00~12:00に行われる。

ユーザー企画ブースにて同人ゲームブースが出展

ユーザー企画ブースにて、関西同人ゲーム制作者交流会の筆者氏が同人ゲームブースを出展するそうだ。開催日時は2013年4月27日の11:00~13:00となっており、タイムテーブルは以下のとおり。

第1部 同人ゲームサークルさんの本音(11:00~11:30)
  1. 作品開発と発表
  2. ユーザーからの質問など
2012年末『ファタモルガーナの館』をリリースしたNovectacle。同サークル代表の縹けいか氏を迎え、開発と発表から今後に至るまでを訊いていく。
コミケで壁になった時に作品完成しなかった話などは是非聞いてみたいものです。
ということらしいので結構突っ込んで訊くつもりのようだ。以前、本ブログと協力して募集を行った質問にもいくつか答える予定らしい。

ニコニコ超会議2に出演します!! - Nove blog
http://novectacle.lys.hiho.jp/?eid=80

※記事作成遅れておりまして申し訳ございません

2部 完成率10%未満。東西同人ゲーム交流会トーク
  1. 東西で同人ゲームサークルやクリエイターが集まる交流会を開催している方を招いてのトークを行います。
  2. 完成率10%は本当なのか!?
3部 同人ゲームから商業ブランドへ

「仕事を辞めて(エロゲ)メーカーを立ち上げる」という言葉を実際に実行したSMILE(スミレ)からディレクションとシナリオを担当している雪仁氏を招いてのトークショー。

各部の合間には同人ゲームサークルの紹介が行われる予定となっている。2部と3部の相田にはスタジオKPCのけっぽし氏が登場するようだ。

ユーザー企画ブース! - ニコニコ超会議2 公式サイト
http://www.chokaigi.jp/2013/booth/category/userbooth.html
関西同人ゲーム制作者交流会 - ニコニココミュニティ
http://com.nicovideo.jp/community/co1975904

インディーゲームの小棚:Shelf#09『Henry Attacks!』

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明日に迫ったPC版『Fez』のリリースを心待ちにしている筆者がお送りする「インディーゲームの小棚」第9回は、2Dと3Dの世界を切り替えつつ進むアクションゲーム『Henry Attacks!』を紹介する。「頭の切り替え」なんてよく言いますけど、そういうのが苦手な筆者のような人は「マルチタスク人間だ」と言い張っていきましょう。

※本連載「インディーゲームの小棚」は、4Gamerで連載されている「インディーズゲームの小部屋」のタイトルとコンセプトを真似たものですが、「インディーズゲームの小部屋」との関連は(私が一方的にファンであるというだけで)一切ございません。

4Gamer - インディーズゲームの小部屋
http://www.4gamer.net/words/001/W00176/



『Henry Attacks!』はロシアのデベロッパMechanical Starlingによるアクションゲーム。ゲームの目的は、とにかくマップの上方を目指すこと。そこかしこに落ちている銃器やアイテムを拾ってプレイヤーキャラクターのHenry(かどうかはわからないが、便宜上Henryということにしておく)を強化しながら先へと進んでいこう。

ユニークなのは、マップを2D表示と3D表示とに切り替える機能があることだ。この機能はYボタンを押すことでいつでも使用でき*1、一見行き止まりに見える場所をこの表示切り替えを使って進むのにが基本となる。

*1 Xbox 360コントローラーに対応。アナログスティックには対応しておらず、キャラクターの移動は方向パッドで行う。
例えばゲーム冒頭の青いバーで遮られている場所で3D表示に切り替えると……
道を塞いでいた青いバーが画面手前側に表示され、先へと進めるようになる
一見足場がないこんな場所でも……
2D表示に切り替えると、
手前側(先の写真、右下部分)にあった足場が目の前に現れる
また、Henryに次々と襲い掛かってくる敵たちの移動範囲も画面表示に依存するため、この切り替え機能をうまく使うことで敵を撒いたり、閉じ込めたりもできる。マップが完全固定であるため、プレイの新鮮さは徐々に失われていくのだが、一方で敵の出現は完全固定ではなく、プレイヤーには状況に合った対応が求めら、飽きないように工夫がされている。
開けた空間があれば、3D表示で敵をやりすごしたりできる
ランダムという点で言うと出現するアイテム類もプレイを豊かにしている。はじめは非力なハンドガンで進んでいくHenryだが、貫通効果のあるマグナムや着弾時の爆風が強力なバズーカ、近接戦闘向きのチェンソーなど個性豊かで多彩な武器が用意されており、それらを使いこなす楽しさがある。なお、武器は一度に1種類しか持つことができない。

アイテム類はライフを回復する食べ物系のほか、Henryに特殊な能力を付加する帽子系(B
ボタンで装備)、ジャンプ力やライフを増強するもの、シールド(実質ライフ2倍)などがある。アイテムの入っている金庫を開けるための鍵、エレベーターを使うためのお金といったように、単体では意味を成さないアイテムもある。

先述のようにマップは完全固定で、さらにリアルタイムで操作を要求するアクションゲームなのだが、ランダムに現れる武器やアイテムを駆使して、先へ先へと進んでいく感覚はローグライクのそれに近い。たまに現れるやたら強力なアイテム(ジャンプが浮遊になり、どんどん高所へ上昇していける帽子、自動追尾武器のfirefliesが筆頭)もその感覚を後押ししている。

惜しむらくは、リトライがステージの最初からなことだろう。

本作の難易度は決して低くなく、どうしても同じ場面の繰り返しになりやすい。いくらランダム要素で状況に「ゆれ」を作り出しても結局のところ、見栄えはあまり変わらず、プレイヤーが上達している手応えがやや薄い。開発へもそういった要望がいくつか届いているようでアップデートも検討しているようだ。今後に期待したい。
2Dと3D、両方の表示が用意されているアイテム類のグラフィックがかわいらしい
公式サイトにはハイスコアランキングが掲載されている。登録は自動ではなく、プレイヤーがゲーム上でデータを送信する必要がある。ちなみに筆者はかつてトップランカーだったのが現在は6位へと転落してしまった。

HIGH SCORES - 『Henry Attacks!』公式サイト
http://henryattacks.com/Highscores/Highscores.php
『Henry Attacks!』はDesuraで無料で配信されているほか、公式サイトからも無料でダウンロードが可能(元は有料ソフトだった)。シンプルながら驚きのある仕掛け、歯ごたえのあるゲームプレイと魅力的な部分も多いのでぜひプレイしてみてほしい。

『Henry Attacks!』公式サイト
http://henryattacks.com/
『Henry Attacks!』 - Desura
http://www.desura.com/games/henry-attacks
Mechanical Starling公式サイト
http://mechanicalstarling.com/

別サイトでの『Henry Attacks』の紹介記事
Henry Attacks! - またたび屋敷
http://matatabi-yasiki.blogspot.jp/2013/04/henry-attacks.html

2YDGamer

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ながらくほったらかしになっている本ブログですが、この度、ちゃんと更新停止いたします。
今まで読んでいただいた方、協力していただいた方、本当にありがとうございました。

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