『ハートオブクラウンPC』のプレイを我慢してまで楽しみにとっておいたカードゲーム『ドミニオン』。先日、ついにその『ドミニオン』をプレイし魅了された筆者がお送りする「インディーゲームの小棚」の第3回は、オランダのデベロッパSERIOUS BREWの『Cargo Commander』を紹介する。宇宙の果てでカーゴ漁りに精を出すという本作は、一見地味な2Dアクションながら独自のステージ生成機能がウリとなっている。『ドミニオン』をはじめとするデッキ構築カードゲームって説明聞いてもいまいち理解できなかったのに、実際にプレイするとすぐに飲み込めるから不思議!
※本連載「インディーゲームの小棚」は、4Gamerで連載されている「インディーズゲームの小部屋」のタイトルとコンセプトを真似たものですが、「インディーズゲームの小部屋」との関連は(私が一方的にファンであるというだけで)一切ございません。
4Gamer - インディーズゲームの小部屋
http://www.4gamer.net/words/001/W00176/
『Cargo Commander』の主人公は、数千人いるという「Cargo Commander」の1人だ。彼らの仕事は宇宙に遺棄されたカーゴ(貨物コンテナ)を探索して物資を拾い集めること。そんな主人公の目的は、収集した物資で資金を得、家族の待つ家に帰ることだ。「物資を拾い集める」と言っても、『Minecraft』のようなクラフト要素があるわけではない。重要なのは、とにかくひとつでも多くのカーゴを歩きまわり、より多くの物資を得ること。
Cargo Commanderは、黙って任務を遂行すればよいのだ。愛しき家族の元に戻る日を夢見て、カーゴ漁りをするだけの1日が今日も始まる。
哀愁漂う本作のメインテーマ「I Surely Hope」。ベースカーゴでは常時、この曲が流れているので強く印象に残る。
操作はWSADで移動、スペースキーでジャンプ、マウスで照準移動、マウス左ボタンで射撃、Rでリロードといった馴染みのもの。Xbox 360のゲームパッドに対応しているが、操作の最適化はいまひとつで、デフォルト設定であるマウスとキーボードでの操作のほうが快適だと思われる。なお、筆者はXbox 360パッドでプレイしている。
ゲームは本拠地とも言うべきベースカーゴから始まる。ベースカーゴ中央右側にある端末を操作すると、どこからともなくカーゴが引き寄せられてくるので、そのカーゴを探索し、物資を収集さえすればいい。Cargo Commanderの仕事に難しいことは何ひとつない。
カーゴは時間経過で次から次へと押し寄せてくるので、好きなカーゴを自分の好きなタイミングで回ればよい。ただし、一定時間が過ぎるとワームホールが発生し、警告アラームとともにカーゴはベースカーゴから切り離されてしまう。窒息死を避けるためにも(Cargo Commanderは、宇宙服を着ているわけでもないのに宇宙空間に投げ出されても即死はしない)、急いでベースカーゴに戻らなければならない。したがって探索と探索切り上げのさじ加減が重要である。
ベースカーゴに戻ったら、再度カーゴを引き寄せ、カーゴ漁りにくり出そう。基本はこの繰り返しである。
ただし、カーゴには以下に挙げるようなそれぞれ異なった特色があり、闇雲に突き進むと足をすくわれてしまうかもしれず、注意が必要だ。なお、カーゴは自動生成されるため、どのような構造になっているかも想像がつかず、刺激的なプレイを楽しめる*1。
*1 ただし、これは初めてそのカーゴを訪れたときに限る
カーゴにはホラーゲームよろしく、ほかのCargo Commanderの成れの果て(Mutant)が敵として出現する。振り切れない速度ではないものの、執拗にこちらを追いかけては危害を加えてくるので、手持ちの武器で対処したい。武器は威力は低めながら弾数の多いNailgunや、着弾後マウス左ボタン押しっぱなしで任意起爆できるMagbombsなど4種類が存在。同時に2種類まで持ち歩くことができる。また、マウス右ボタンで近接攻撃も可能だ。
また、Cargo Commanderの左腕は変形型ドリルが装着されており、これを使うことで内外問わずカーゴの壁に穴を開けることができる。ドリルはマウス右ボタンを押しっぱなしにすることで使え、一定時間使用することで壁を1枚取り除くことが可能。カーゴ内でショートカットを作ったり、カーゴの外壁をぶち破って侵入、あるいは脱出したりと用途は幅広く、ドリルは本作において重要なデバイスとなっている。
また、武器やドリル、プレイヤーキャラクターの性能は、ベースカーゴ中段右側にある端末から強化可能。強化には敵が落とす赤い帽子(CAP)がいくつか必要となるので、敵を避けるだけでなく、ある程度の数の敵を倒して装備を整えていく必要がある。
さて本作でいちばん重要な要素をまだ紹介していなかったので、それを紹介して今回は終わりにしたい。
『Cargo Commander』では、ローグライクのようにステージ(Sectorと呼ばれる)が自動生成されるのだが、そのステージ生成方法がユニークだ。ステージを生成するときは、ベースカーゴ中央左側にある端末からSector名を入力する。同じSector名なら必ず同じマップ構成であるし、ほかのプレイヤーが同様のSectorを訪れれば、やはりまったく同じ構成のマップでプレイすることができる。また、端末からはそのSectorでのスコアランキングを見られるようになっており、プレイヤー間の競争を促すような仕掛けも盛り込まれている。
発売からひと月経たずに75%OFFになるという不名誉な実績があるが、決して退屈なゲームではない。単純なシステムながら、なぜか何度も挑戦したくなってしまう不思議な魅力を持った1本なのでぜひともプレイしてみてほしい(特に先日のDigital Tribe Groupee Bundleで入手しつつも積んでいる人)。本作はSteamとMac App Storeで配信されており、Steam版はSteamのほか、GamersGate、Green Man Gamingなどでも販売されている。価格は$9.99。
『Cargo Commander』公式サイト
http://playcargocommander.com/
Steam - 『Cargo Commander』
http://store.steampowered.com/app/220460/
Mac App Store - 『Cargo Commander』
https://itunes.apple.com/us/app/cargo-commander/id579670165?mt=12
※本連載「インディーゲームの小棚」は、4Gamerで連載されている「インディーズゲームの小部屋」のタイトルとコンセプトを真似たものですが、「インディーズゲームの小部屋」との関連は(私が一方的にファンであるというだけで)一切ございません。
4Gamer - インディーズゲームの小部屋
http://www.4gamer.net/words/001/W00176/
『Cargo Commander』の主人公は、数千人いるという「Cargo Commander」の1人だ。彼らの仕事は宇宙に遺棄されたカーゴ(貨物コンテナ)を探索して物資を拾い集めること。そんな主人公の目的は、収集した物資で資金を得、家族の待つ家に帰ることだ。「物資を拾い集める」と言っても、『Minecraft』のようなクラフト要素があるわけではない。重要なのは、とにかくひとつでも多くのカーゴを歩きまわり、より多くの物資を得ること。
Cargo Commanderは、黙って任務を遂行すればよいのだ。愛しき家族の元に戻る日を夢見て、カーゴ漁りをするだけの1日が今日も始まる。
哀愁漂う本作のメインテーマ「I Surely Hope」。ベースカーゴでは常時、この曲が流れているので強く印象に残る。
操作はWSADで移動、スペースキーでジャンプ、マウスで照準移動、マウス左ボタンで射撃、Rでリロードといった馴染みのもの。Xbox 360のゲームパッドに対応しているが、操作の最適化はいまひとつで、デフォルト設定であるマウスとキーボードでの操作のほうが快適だと思われる。なお、筆者はXbox 360パッドでプレイしている。
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「C」というマークのついた青白い光を放つ箱を集めるのが目的だ |
カーゴは時間経過で次から次へと押し寄せてくるので、好きなカーゴを自分の好きなタイミングで回ればよい。ただし、一定時間が過ぎるとワームホールが発生し、警告アラームとともにカーゴはベースカーゴから切り離されてしまう。窒息死を避けるためにも(Cargo Commanderは、宇宙服を着ているわけでもないのに宇宙空間に投げ出されても即死はしない)、急いでベースカーゴに戻らなければならない。したがって探索と探索切り上げのさじ加減が重要である。
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警告灯が点滅してアラームが鳴リ始めたら退散しよう カーゴは端から順にワームホールに吸い込まれていく |
ただし、カーゴには以下に挙げるようなそれぞれ異なった特色があり、闇雲に突き進むと足をすくわれてしまうかもしれず、注意が必要だ。なお、カーゴは自動生成されるため、どのような構造になっているかも想像がつかず、刺激的なプレイを楽しめる*1。
- 巨大なため、深部まで侵入すると簡単には出られない
- 仕掛けが満載
- 小型の敵がひしめいている
- 無重力
- 常時、ゆっくりと回転しているため、重力方向が流動的に変化する
*1 ただし、これは初めてそのカーゴを訪れたときに限る
カーゴにはホラーゲームよろしく、ほかのCargo Commanderの成れの果て(Mutant)が敵として出現する。振り切れない速度ではないものの、執拗にこちらを追いかけては危害を加えてくるので、手持ちの武器で対処したい。武器は威力は低めながら弾数の多いNailgunや、着弾後マウス左ボタン押しっぱなしで任意起爆できるMagbombsなど4種類が存在。同時に2種類まで持ち歩くことができる。また、マウス右ボタンで近接攻撃も可能だ。
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なかには撃つと爆発してしまうような厄介な敵も存在する この敵ばかりいるようなカーゴも時折登場する |
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カーゴ内にあるロッカーの前でEを押すと、武器や弾薬を入手できる |
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ドリルを駆使して、自由に道を切り開いていくのが本作の醍醐味のひとつ |
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ベースカーゴの右上の部屋には、スピードアップ効果のあるコーヒーが置いてある マグカップにあしらわれたハートマークが愛らしい |
『Cargo Commander』では、ローグライクのようにステージ(Sectorと呼ばれる)が自動生成されるのだが、そのステージ生成方法がユニークだ。ステージを生成するときは、ベースカーゴ中央左側にある端末からSector名を入力する。同じSector名なら必ず同じマップ構成であるし、ほかのプレイヤーが同様のSectorを訪れれば、やはりまったく同じ構成のマップでプレイすることができる。また、端末からはそのSectorでのスコアランキングを見られるようになっており、プレイヤー間の競争を促すような仕掛けも盛り込まれている。
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自身のスコアが1位になっているSectorでは、キャラクターが王冠を被った状態で表示される |
『Cargo Commander』公式サイト
http://playcargocommander.com/
Steam - 『Cargo Commander』
http://store.steampowered.com/app/220460/
Mac App Store - 『Cargo Commander』
https://itunes.apple.com/us/app/cargo-commander/id579670165?mt=12